ひろとしのチャレンジ!ブログ

主に「KIRBYストーリー」に関することを書いてます。くだらない日記も結構書いてます。コメント貰うと喜びます。←もちろんコメ返させていただきます。

Star of Aqua 54「邪神の鉤爪」

笑顔を見せて走り去っていくドロップにターミナルは何も言えず、ただ彼女の後ろ姿を見つめていた。
「ドロップさん……約束よ……!」
小さく呟き、ターミナルは小屋に戻る。それはドロップではなく、自分に向けて誓うような一言だった。


「……やられたな」
始水の塔の下で目を覚ましたウインドは、すぐに状況を把握した。シェードと揃って塔の最上階から突き落とされ、気を失っていたのだ。
「どれほど時間が経ったのかはわからんが、俺もそう長くは寝ていないだろう。しかし……」
周囲を見回すと、自分が倒れていた場所ともう一つ、誰かが倒れていたであろう跡が残っている。
「シェードは既にどこかへ……いや、あいつのことだ、仕返しに戻ったな。それなら早く離れるとするか……“シラツユ”の鍵はもう一つあるはずだ……!」
ウインドは塔から離れ、街の探索に戻っていった。


始水の塔を下るシュラは、ウインドが吹き飛ばした螺旋階段に愚痴をこぼしていた。
「さっきの奴の仕業だろうな……カービィがやったなら全部修理させてやるつもりだったが……下りるのは楽だな」
数メートルの距離を軽やかに飛び下り、再び螺旋階段を下ろうとしたシュラは、そこで異変に気付いた。
「……!これは……何かが迫ってきているのか?」
階下から迫り来るおぞましい気配に身構えるシュラ。その時、足元の階段が歪むのを感じた。
「何!?」
階段が黒ずみ、ぐにゃりと歪んで崩れていく。咄嗟に上へ跳び、壁を蹴って上部まで戻る。
「何だあれは……!?」

階下を見下ろしたシュラの目に映ったのは、どす黒く染まった世界だった。下で何かが起こったのか、何が迫っているのか、全くわからない。
「………見ツケタゾ……!」
「その声は……さっきの二人組か」
「ウインドノ奴ハイネェ。イタッテ邪魔ダカラナ……!」
「………!!」
暗闇の中から鋭い手のようなものがシュラ目がけて飛んでくる。間一髪で躱したが、その異様な力を感じたシュラは眼つきを変えた。

「貴様、その力は……!」
「“邪神ノ鉤爪”。カスリデモシタラ終ワリダゼ?」
「やはり邪神の力か……なんだってそんな奴がいるんだ……!」
鞘から刀を抜き、階下を睨みつけるシュラ。暗闇から先ほどの黒い男が姿を現し、同じくこちらを睨みつけている。
「サッキハヨクモ俺ヲ突キ落トシテクレタナァ……!テメェハ俺ガ殺シテヤル」
「上等だ、また一番下まで叩き落としてやろう……!」
シュラが上階から飛び下り、真っ直ぐにシェードに突っ込む。
「バカガ!一直線ニ飛ビ込ンデ来ヤガッテ!邪神ノ力デ消シ去ッテヤル!」
シェードが鉤爪を構え、待ち受ける。
「鬼神剣術 参ノ型“螺旋”!」
空中で回転して斬撃を纏い、そのままシェードを襲う。鉤爪で斬撃を止めようとするシェードだが、力で押し切られていく。

「グ………!」
「……!落ちろ!」
シュラの一振りで“邪神の鉤爪”は弾かれ、シェードは階下へ叩きつけられる。
「邪神の力……まさか、その程度じゃないだろう」
「……当タリ前ダ。ココカラガ本気ノ勝負ダゼ……!」
「俺もあまり時間に余裕が無いのでな。さっさと終わらせてくれよ……!」


住宅街の一角が激しい炎で燃え上がり、建物が粉砕されていく。
「……思ったよりいい感じじゃねェか。風を上手く操ってやがる」
「あんた、ふざけてんの……!?全然本気出してないじゃない!」
燃える街を眺めて呟くクロウに、ルルナは怒りで声を荒げる。
「さすがにバレたか?別にふざけてるつもりも遊んでるつもりもなかったんだけどな。それにしても……」
クロウはニヤリと笑ってルルナを見下ろす。

「俺の“黒羽(ブラック・フェザー)”と“緋羽(スカーレット・フェザー)”を風で流すとは、なかなかやるじゃねェか」
「私の力を調べてたってわけ?案外慎重なのね」
「お前は俺に傷を負わせたからな……油断も手加減もしねェよ」
「………!」
「全力でいくぜ……!」
そう言って笑うクロウを濃い赤色の炎が包み、烏は不死鳥へと姿を変えた。

あ。

どうも、ひろとしです。
もう今年もあと一週間ですね〜。

Star of Aqua更新遅くて申し訳ないです。明日か明後日くらいには投稿できると思うので、もうちょっとだけお待ちいただけると嬉しいです。


今回は久しぶりのイラストです。
まずはこちら。
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始水の塔で大活躍のシュラさん。
もうちょっと刀長い方がいい気がするんですが、とりあえずはこのままでw


次です。
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ジョーカー達との戦いに挑むドロップ。
ターミナルに向けた笑顔です。
あの場面で笑顔+あんな台詞は死亡フラグですが、はたしてドロップはどうなるのでしょうか?←


さて、今日はクリスマス。みなさん何かご予定はありますでしょうか?
僕はないです。友達と遊んだりとかすらありません。実家が恋しいですw

ご予定のある方、特に彼氏彼女とのご予定がある方は存分に楽しんできてください、はい。

……別に嫉妬とかはしてませんよ?一人が寂しいだけです。←


それではみなさん、メリークリスマス!

あ、そういえば22日はスノーの誕生日だったな……w←

僕は君が

どうも、ひろとしです。

昨日のStar of Aqua53話で、2013年の記事が80になりました。2012年にやっと並んだんですよ。
いや、おかしいだろ。
2012年は大学受験まっしぐらだったはずなのに、なんで受験が終わった2013年と同じくらい書いてるんだ僕はw
まあ、確かにたくさん遊んでたけども。
夏は友達に誘われて、週1くらいのペースでカラオケ行ってたしw

それはともかく、今回は僕の好きな音楽を紹介します。

紹介したいのは、back numberの「西藤公園」です。

back numberを知ってる方は今では相当いるでしょう。武道館でワンマンライブをやるほどのバンドですからね。
フリーライブとかやってた頃からのファンである僕からしたら、なんだか泣けてきます←

「西藤公園」は、back numberがまだインディーズ活動をしていた時に出したアルバム「逃した魚」に収録されている曲です。
一人の女性に恋をした男の、切ないバラードソング。
僕はこの曲をラジオで聴いて号泣しました。涙もろいのもあるんですが、本当にすごく切なくて、もどかしくもあって。

back numberを最近知った人や、メジャーデビュー後の曲しか知らない人、back numberをまだ知らなかった人、一度聴いてみてほしいんです。
僕はこの曲がback numberの最高傑作だと思っているので。
そして、これをきっかけにback numberの他の曲も聴いてもらえると嬉しいです。

気になった方は、こちらからどうぞ。

こんな感じで、たまに僕オススメの曲の紹介もしていく予定です。
それでは!

Star of Aqua 53「お断りよ……!」

扉の隙間からわずかに顔をのぞかせて不気味に笑うジョーカー。それは一瞬でターミナルに恐怖と絶望を与えた。
「あの娘は……どうしたの……?」
「水のコのこと?ケケケッ。聞かない方がいいと思うよ〜?」
「………!!」
血の気が引く。ジョーカーがここに現れた時点で、それはわかることだった。ただ、認めたくなかった。信じたくなかった。
「そんな……!」
「ま、あのコのことはどうでもいいよ。それよりボクは、お姉さんの方が気になるなあ」
「え……!?」
「フレアくんの毒、完全になくなっちゃってる。こんな短時間で解毒するなんて思わなかったよ。すごいね」
ジョーカーは賞賛の言葉を贈る。その様子にターミナルは疑問を感じていた。
「(近付いてこないどころか、扉を開きもしない……なんであんな隙間から中を覗き見るように……?)」

ジョーカーは一向に近付く気配も無く、扉の隙間から顔をのぞかせて話し続けている。
「(こういう、何を考えてるのかわからないのが一番怖いわ……とにかく、何とかしてこの状況から逃げないと……!)」
手術台に横たわるフレアに一瞬だけ視線を移し、ジョーカーに向き直る。
「ところでお姉さん、すごい医術を持ってるみたいだけどさ、これから何をするつもりなの?」
「……あなたに教える必要は無いわ」
「え〜、教えてよ。教えてくれたら今は見逃してあげてもいいからさ」
「そんなの信じると思ってるの?」
「だよね〜。じゃあ、フレアくんをボクにくれたら逃がしてあげてるっていうのはどう?」
「典型的なパターンね……それ、渡したところで逃がしてもらえる保証なんてないのよ。どうせ約束を守る気なんてないんでしょ?」
ターミナルはジョーカーの交渉を軽くあしらいながら、フレアの手を握った。
「(きっとジョーカーには見抜かれるだろうけど、これしかない……!全速力で振り切る!)」

「あっ、そういえば」
ジョーカーが何かを思い出したように話し始める。
「この小屋の周囲をボク特製の毒素で充満させてるから、外に出たら大変なことになっちゃうよ?」
「な……!!?」
「お姉さんならともかく、今のフレアくんには耐えられないだろうねぇ……ケケケッ!」
ターミナルの顔が絶望に染まっていく。小屋に窓が無いため、外の様子はわからない。しかし、ジョーカーが嘘をついているとは思えない。それくらい彼には造作もないことだ。
「ボクも早くフレアくんを確保しないといけないんだよね……だからさ、彼を渡してくれたら本当に逃がしてあげるよ?ダメ?」
ジョーカーは優しい声でターミナルに問いかける。
「……………」
ターミナルは少し黙り込むと、ジョーカーを真っ直ぐに見据えた。
「お断りよ……!」
その返答にジョーカーはシルクハットを深く被って溜め息を一つ。
「そっか。じゃあ仕方ないね」
扉を開き、ジョーカーが小屋の中に入ろうとした時だった。

「“打水”」
横から大きな水の塊がジョーカーを吹き飛ばした。
「!?」
「……探しましたよ」
その声を聞いた時、ターミナルは涙を流していた。
「ターミナル先生、遅くなりました。大丈夫ですか?」
「ええ……!よく無事だったわ、ドロップさん……」

「おっかしいなぁ……」
ジョーカーが起き上がり、ドロップを睨みつける。
「ひっ……!」
「キミはディアボロスが串刺しにしたはずだけど……?」
次の瞬間、ドロップの足元から大きな刃物のようなものが突き出し、ドロップを貫いた。
「……こんな風に」
「ドロップさん!!」
「グオオ……!オレがいないとでも思ったか!?手応えアリだ……!」
しかし、ディアボロスのシッポに刺さったドロップの身体は、まるで水風船のように弾けて水になった。
「!?」
「何……!?」
「……私は水と同化し、肉体の全てを液体に変えることができます」
水溜まりからドロップの姿が浮き上がってくる。

「コイツ……!」
「ケケケッ……ちょっとびっくりだね」
「すごい……!」
その場の全員が呆気にとられる中、ドロップは次の行動に移る。
「“水遊”」
ドロップの両手から多量の水が溢れ出した。水は宙に浮いて大きな手を形作っていく。
「“水掌”!」
水で出来た大きな掌は、ジョーカーとディアボロスを掴んで小屋から遠ざける。
「うわあっ!」
「クソ……!離しやがれっ!!」
「場所を変えさせてもらいますね……」

「ドロップさん……!」
それを追って行こうとしたドロップをターミナルが呼び止める。
「ターミナル先生……フレアくんは大丈夫ですか?」
「え、ええ……ここからが山場だけど」
「……そうですか。じゃあ、集中しないといけませんね」
「ドロップさん、あなた……!」
ターミナルは不安そうな顔でドロップを見つめる。それに対してドロップは、笑顔を返した。
「私、絶対に戻ってきますから!」

納得いかない。

今年の流行語大賞に言いたい。
「1つに絞れよ!」と。
大賞4つって、そんなのアリですかw
僕は何が大賞に選ばれるか勝手に予想して楽しみにしてたのに!←八つ当たり

あ、どうも、ひろとしです。
ちなみに僕は「倍返しだ!」が大賞だと予想してました。まあ、当たっちゃいるけども……w

それはさておき、12月になりましたね。
2013年もあっという間だったなあ(しみじみ)
まだイベントは残ってますけどね。
大晦日は友達と年越しパーティーの予定です。楽しみ。
え?12月25日?ただの平日ですよ?←

それで、年末といえば「今年を漢字で表すなら?」ってのがありますよね。
みなさんはどんな漢字ですか?
僕は「疾」です。疾風怒濤です。
2013年は大学受験クライマックスから始まり、なんか無事に終わったと思ったら一人暮らしスタート。
生活環境もガラッと変わって、実はまだ慣れてませんw

来年の漢字も「疾」になりそうな予感がします……

そんなことを書きながら、のんびりイラスト描いてます。何が疾風怒濤だ。

ちょっと小腹も空いてきたので、今日の日記はこの辺で。←

それでは!

夜型日記。(お知らせ付き)

どうも、ひろとしです。
今日はオールでいろいろするつもりなので謎のハイテンションですw
冷え切った黒い炭酸飲料を飲んだりしてますよ。夏にやれ。

今はStar of Aquaのイラスト描いてます。
描き上がったらまとめて日記に載せますので、少々お待ちください。
ジョーカーの「見ぃつけた」をとにかく怖く描こうと奮闘中ですw画力があれば夢に出てきそうなくらいホラーなのを描きたいんですがねw

それと、次のStar of Aquaはちょっと更新が遅れるかもしれません。
下手したら今年中に1話しか出せないかもしれないですが、出来る限り早めに更新していく予定です。
読者の方には申し訳ないですが、こちらも少々お待ちください。

それでは!短い日記でした!

Star of Aqua 52「見ぃつけた」

冷たく虚ろな目でゼロを見据えるティック・0・ギャラナイ。その視線にゼロは疑問を抱き、思考する。
「(敵意とも殺意とも違う……目の前の私を敵とは思っていないのか?奴は私達を倒すためにその姿を解放した。事実、私達に攻撃を仕掛け、ゼロツーを圧倒してみせた。私達に敵意があるわけでもなくだ。つまり……)……!」
長考するほどの時間はなく、ギャラの攻撃が迫る。躱しきれず、少しずつ傷が増えていくゼロ。
「く……!(確信は無いが、先程カービィを気にかけるそぶりすら見せなかった以上、間違いないだろう……恐らく奴は、既に自我を失っている……!ならば、あの圧倒的な力を利用することも不可能ではない……!)」

「……ギャラ!」
カービィが呼んでも、ギャラは応えずにゼロへ攻撃を続ける。
「何が起きたの……?ギャラ……」
「打ちひしがれるのは結構だが……もう少し周囲に警戒すべきだな……」
カービィの背後に、先程吹き飛ばされたはずのゼロツーが迫っていた。
「!?」
「隙だらけだったな……」
ゼロツーのレーザーが至近距離から放たれる、その一瞬前にカービィの体は何かに引かれて空へ飛んだ。
「何だ……!?」
カービィを目で追って空を見上げたゼロツーは、すぐにその何かに気付いた。

「……カービィさん、大丈夫ですか?」
「え……?君は……」
カービィを持ち上げ空を飛ぶ小さな妖精の女の子。久しぶりに会う友達の名をカービィは呼んだ。
「リボン……?」
「はい、私です。お助けに来ましたよ、カービィさん」
「どうして、君がここに?」
「その話は後で。来ますよ……!」

ゼロツーが飛び上がり、カービィ達の高さに並ぶ。
「貴様、リップルスターの妖精か……とんだ邪魔者が現れたものだな……!」
「覚えてもらえて光栄ですね。また戦うとは思いもしませんでしたけど」
「…………」
「ちょうどいい、あの時の雪辱を果たさせてもらうとしよう……!」
ゼロツーは不敵に笑う。リボンの助太刀にも動じることなく、余裕の表情を浮かべている。
「…………」
「……カービィさん。詳しいことはわかりませんが、今は目の前の敵に集中しましょう。手を抜いて勝てる相手じゃありません」
「うん……わかってる……」
「わかってません!」
リボンが声を荒げる。カービィは驚き、彼女に視線を向ける。
「本当にわかってるなら、真っ直ぐ敵を見てください!さっきからずっと俯いてばっかりですよ!?」
「ごめん……」
その返事を聞いたリボンは、カービィから手を放した。

「うわああああ!!」
顔から地面に落下し、呻き声をあげるカービィ
「うう……。リボン……?」
カービィさんは黙ってそこで見ててください」
リボンは憤りを露わにしてカービィにそう言うと、半片のクリスタルを手にゼロツーと向き合った。
「今のカービィさんがいなくても、私1人で十分です!」
「………!」
「ほう……妖精1匹ごときで私に敵うとでも……?」
「小さいからって甘く見てたら、痛い目見ますよ……!」


街外れの小屋でフレアの治療を続けていたターミナルは、ようやく体内の毒素を全て除去することに成功し、一呼吸ついていた。
「ふう……。なんて複雑な構造の毒素なのかしら。解毒にこれほどの時間を費やすことになるなんて……。でも、ここからが本番ね……」
手が小刻みに震えている。これから自分が行うのは前人未踏の手術。禁術で結合した魂を再び分離する。失敗は許されない。
この震えは緊張か、恐怖か?それとも高揚か?
「……!王子、姫、いきます!」
震えを無理にも止めて、ついに手術を開始しようとした時だった。

コン、コン、と小屋をノックする音が響いた。
「……!」
扉の方へ目を向けて身構える。
「(誰……!?さっきの娘かしら?いえ、手術中だとわかっていて入ろうとするはずがない……。考えたくはないけど、敵としか思えないわね……!)」
ノックの音は次第に大きくなり、ドンドン!と扉を叩く音が響く。
そして、衝撃に耐え切れず鍵が壊れ、扉がゆっくりと開く。

ほんの少しだけ開いた扉の隙間から、狂気に近い笑顔を浮かべた少年が顔をのぞかせた。
「そんな……!(ジョーカー……!!)」
「ケケケッ……!見ぃつけた……!」